フレッドさんについてのお話は、いくつかの書籍やテレビドラマも製作されていますが、僕と同じように知らなかったという方も多いのではないでしょうか。これまで時計をきっかけとして本当に沢山の方々にお会いしてきましたが、まさかこんなに特別なストーリーに行き着くとはまったく予想もしませんでした(それも和田という苗字がきっかけのひとつになるなんて!)。
実は僕もデイヴィッドさんとまったく同じく経験をしています。祖父の形見として彼が1960年代にドイツに駐在していたときに購入したオイスター パーペチュアル デイトRef.1500を受け継ぎましたが、僕が時計好きになるよりも随分と前に他界しており、あまり詳細を知ることはできませんでした。時計の針を前に戻せるのなら、どこで、どんな理由で、どうしてこのモデルにしたのかなど直接聞けたらどんなにいいだろうと何度も思いました。
フレッドさんの遺した置き時計とロレックス。これらの時計があるからこそ、僕が交わることができた彼と東京オリンピックとの物語は、知らない時代のことでもやけに親近感を持ち、今の大変な状況も重ね合わせて共感を与えてくれたのだと思います。
- 作品名
- 家族のつながりをもった時計
- 登録日時
- 2021/07/26(月) 18:46
- 分類
- 未分類